ボンディング
背景
軽度から中程度の欠損がある歯の修復は現在、主に複合材料を使用して行われており、適切に実施すれば生存予後は良好です。
良い結果を得るための重要な要素は、詰め物が歯質によく付着することです。
接着剤は、ある物質と別の物質の接着を促進する化学物質として定義されます。現在、歯科にはさまざまな用途と機能を持つさまざまな接着剤が存在します。
一般的に「ボンディング材」と呼ばれるものは、疎水性複合材料(充填材またはセメント材)と歯質(エナメル質とより親水性の象牙質)との接着に使用される接着材です。
このファクトシートはこれらの材料に焦点を当てています。
スタガーは1949 年に早くもポリマーベースの材料を歯質に保持する接着システムを開発し、接着剤が象牙質表面に浸透するにつれて保持力が向上することを実証しました。
1950 年代にブオノコーレが酸エッチング技術を発見したことで、当初は主にエナメル質への接着に関して大きな進歩がもたらされました。
この研究に基づいて、30~37% のリン酸でエナメル質だけでなく象牙質も前処理する (トータルテクニック) 方法が開発され、マイクロメカニカル保持力に基づいており、特にエナメル質で囲まれた窩洞におけるマイクロリークのリスクを軽減します。
1980年代初頭、中林は充填材と象牙質の接着には歯質と接着剤の両方からなる層(ハイブリッドゾーン/ハイブリッド層)が重要であることを実証しました。
これは、とりわけ房山の研究と相まって、トータル技法の確立につながりました。
現在、開発により、象牙質のより生理的な治療の可能性が高く、またマイクロメカニカルと化学的保持力を組み合わせて長期的に良好な結果が得られるセルフエッチング材料が開発されています。
歯質への接着
歯質への適切な接着を達成するには、次の 3 つの条件が重要です。
- 健康な歯質は保存されなければならない
- 最適な保持を達成する必…