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顎関節鏡検査

著者:Ulmner Mattias/Heymann Robert
公開日: 20240412
更新日: 20241216

背景

関節鏡検査という用語は「関節を観察する」という意味であり、その名の通り、光学機器を使用して関節を視覚的に検査します。同時に、必要に応じて治療も行うことができます。 TMJ 関節鏡検査は、ほとんどの場合、日帰り手術として全身麻酔下で実施されます。診断的関節鏡検査のみを計画している場合は、局所麻酔下で実施でき、鎮静剤を併用することも可能です。

歴史

この方法は、光ファイバー技術が利用可能になった 1960 年代から 70 年代にかけて整形外科で開発されました。その後、初めて顎関節鏡検査が行われ、1980 年代にはスウェーデンで顎関節に対するこの方法が論文で評価されました (1、2)。この方法は現在世界中で使用されており、最も一般的な顎関節疾患の治療に有用なツールとなっています。

適応症

顎関節の診断を除き、まずはバイトスプリント、ギャップトレーニング、投薬などの非侵襲的治療を試みるべきであることに注意してください。非侵襲的治療が失敗した場合は、関節鏡検査が必要になる場合があります。 「成人歯科治療に関する国家ガイドライン」では、不可逆的な椎間板変位の診断に関しては、椎間板切除術や関節穿刺術と比較して、関節鏡検査の方が優れていると評価されています(3)。また、顎関節に影響を及ぼす変形性関節症や慢性炎症性関節炎に関しては、侵襲性が最小限であることから、関節鏡手術が最良の外科的選択肢であると考えられています。

顎関節鏡検査のもう一つの適応症は、再発性顎関節脱臼の治療です。繰り返し脱臼する関節の椎間板後部付着部を硬化させることにより、最小限の侵襲で将来の脱臼を回避します(図1)(4、5)。

図 1. ディスクの背面マウントの接合。

利点